健康維持の運動としての踏み台昇降について

以前テレビで町内単位で踏み台昇降を推奨しているところを紹介していました。80を過ぎたご老齢の方に踏み台昇降を紹介して町ぐるみで実践した結果、町全体の年間の医療費がずいぶん減り、風邪などを引きにくい、足腰の健康な方が増えたそうです。踏み台昇降は「ダイエット」だけでなく、健康維持にも有効な、幅の広いものだと確信いたしました。

踏み台昇降は、大腰筋や大殿筋など、ご高齢の方が衰えやすい筋肉を知らず知らずのうちに鍛えてくれます。また、血液検査の結果などが良いほうに傾いた方も沢山いらっしゃいます。

これは家の中で出来る運動です。なので、ご高齢の方の日々の運動にも、またはお医者さんから「毎日少しでも歩きましょう」と言われているような方、もしくは病後のリハビリ中の方のお役に立てるのではないのかと思います。

こちらのページでは、そういった方への健康維持のための踏み台昇降について書いてゆきます。


ご注意

踏み台昇降は足腰を鍛えられると同時に、負荷をかけすぎると痛めてしまう危険性も秘めています。足腰をいためている方はやらないでください。また、持病は無くとも痛みが出てきたらすぐに止めてください

病気などで、こういった運動をやっていいかわからないような場合は、お医者さん・専門家に聞いてください。その場合、「踏み台昇降」だけだと伝わらない可能性があります。(一般の踏み台昇降は30センチほどの高い台を昇り降りすることを指す場合が多いです。)5センチ程度の低い台を昇り降りする、など分かりやすく伝えてください。


準備

踏み台は高さが5センチ程度幅が40センチ以上のものを用意してください。
(踏み外して足をひねらないためにも、幅の広いものでないと危険かと思います。)
上記テレビでは、「タウンページ」などの電話帳を踏み台にしていましたが、個人的に少し幅が狭いのでは?と、思います。
(私自身が30センチ程度の幅の台を使用していますが、ぼーっとして踏み外したことが何度もありますので・・・。)

慣れてきて、少し負荷を上げるとしても、高さは8センチ程度までに留めてください。

階段などでは高すぎます。

 

[手作り台の例]
大きさや高さが条件に合っていて、しっかりしているものであれば何でも構いません。
家の中にそのようなものが無いか、探してみてください。

例えば、いらない大きな百科事典などでも良いかと思います。複数重ねる場合はガムテープで縛るなど、崩れないように工夫をしてください。

他には、お中元やお歳暮などで、シーツやタオル、調味料などの贈答品の入っていたような箱などに、新聞紙などをぎゅうぎゅうにつめてガムテープで封をする、などだと、ちょうどいい大きさかと思います。
また、底面に滑り止め用のクロスなどを貼っておくと安全です。滑り止め用のクロスが無ければ、布のガムテープでも少しは滑り止めになると思います。紙のガムテープは滑ります。


足腰の負担を軽減するための注意事項

始める前に簡単な準備体操をしておきましょう。
(伸ばす・まわすなど。ラジオ体操のようなものでも)

出来れば靴を履いてください。素足だと足裏が痛くなり、靴下だと滑ります。

布団や座布団の上など、柔らかすぎるところではやらないでください。足が沈みすぎるのでそれだけ膝などに負担がかかります。 

姿勢が悪いと、膝や腰に余分に負担がかかりますので、出来るだけ背筋を伸ばして正しい姿勢を心がけてください。 

それでも不安がある場合は、壁や家具などに片手を添えて運動をしてください。
そのとき、背筋を伸ばすことを心がけてください。何かに掴まって運動をしていると、知らず知らずの間に悪い姿勢になっている場合が多いです。悪い姿勢で続けると、余計なところを痛めてしまう可能性がありますので気をつけてください。
両手とも何かに掴まらないと不安な場合は、どうしても悪い姿勢になりますので、やめておいたほうが良いかと思います。

関節に痛みが出たら直ぐに中止してください

終わったあとにも、軽く身体をまわしたり、伸ばしたりすると疲れが残りにくくなります。


踏み台昇降をしてみる

踏み台昇降とは、下記の図のように踏み台を昇ったり降りたりする運動です。
下記の図では右足から昇っていますが、時々左足からに変えてバランスよく運動をします。

  

続ける時間は5分でも10分でも構いません。朝晩10分ずつでも。
もちろん長く出来る方は30分でもどうぞ、です、くれぐれも無理をなさらないように。


続けるために

絶対に無理をしないでください。
例えば、「朝の連続ドラマの時間は運動の時間」など決めると続けられると思います。